危険物シリーズ(第2回)!身の回りにある子供にとって危険なもの
第2回:危ないなと思っている歯ブラシをくわえて歩く事は実際どうなの?
身の回りの意外な危険物についてご紹介いたします。子供たちがそういった危険物に遭遇してしまい、どんな被害を被ってしまうのか?ということを認識し、未然に危険を回避していただきたいと思います。
2回目は、歯ブラシについて考えてみたいと思います。歯ブラシをくわえながら、ふざけたりする子供たちを見て
「危険だな」
と思ってはおりながら、自分の子供にもそれほどきつく注意していないこともありました。しかし、以前割り箸が喉に刺さって不幸にも亡くなってしまったケースがあり、ニュースにもなりましたが異物による口腔咽頭損傷が致命的になるために注意が必要です。この教訓から尖ったり、刺さりやすいものは危ないが、鋭利でなければ危なそうだけどそれほど厳しく教育していないというご家庭もいらっしゃるかもしれません。
では、実際に歯ブラシはどうなのでしょうか?
国立成育医療研究センターの論文によると、救急外来を受診する口の中の怪我は、高所からの転落や学校行事、交通事故などの怪我を除外するとほとんどが、18時ー24時の間に家庭で発生しており、おもちゃやお箸などもありますが56%が歯ブラシによる怪我であると報告しています。その怪我の内訳は、軽微な外傷から入院を要する怪我、さらには動脈損傷を引き起こす致命的な怪我まで存在するため油断できません。しかも、入院症例の3/4が歯ブラシによる損傷であるため重篤な事故につながりやすいと警笛を鳴らしています。
やはり、普段から大人が見ていて危険だなと思っている行為は実際に生命の危機にも直結する問題であり、忙しくて子供の歯磨きは仕上げのみ見てあげるという体制から、家族皆で歯磨きをして、その間は動き回らず集中して行うようにすべきということがわかりました。
この危険物シリーズは、「防ぎえる外傷」を未然に防止していくことを目標としており、もしご一読いただき思い当たるところがある方は、ぜひとも本日より実行してあげてください。何より自分自身がこのブログを書いていて、子供の歯ブラシを見直すきっかけになりましたので、早速実行に移したいと思います。